抜歯鉗子の名称
歯科用鉗子(かんし)は、歯科治療において不可欠な器具であり、歯およびその根の正確な抜去を目的として細心の注意を払って設計されています。これらの専用ツールは、特定の機能や適用部位に応じてさまざまな名称が付けられています。一般的な分類には、上顎用の鉗子(マキシラリーフォースプ)、下顎用の鉗子(マンディブラリーフォースプ)、汎用のユニバーサルフォースプがあります。各鉗子は国際規格に従って番号が付けられており、歯科専門家が識別および選択を容易に行えるようになっています。たとえば、#150の鉗子は上顎の奥歯用に設計されており、一方で#151は下顎の奥歯専用となっています。解剖学的な設計には、歯の形状や構造に合わせた角度のついた先端、エルゴノミックなハンドル、専用のグリップ面が含まれます。現代の歯科用鉗子には、高耐久性・耐腐食性・最適な滅菌性能を実現する外科用グレードのステンレス鋼などの先進素材が使用されています。名称の体系は、深く根付いた歯に使用されるカウホーンフォースプや、折れた歯根片を抜去するためのルートチップフォースプといった特殊バージョンにも拡張されています。